SPARC関連リポート No.1
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計測ソフト「スパーク」関連all about sparc
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スパーク1詳細解説=気長に読んでください

 1/1000秒の真実(たかが1/1000されど1/1000)
 サポートはオランダ!川崎?
 トランスポンダーはいつもつけっぱなし!
 新システムは365日稼動!(いつでも計測・プラクティクス)
 アンテナ・コネクションBOXもそのまま使える
 コネクションBOXとデコーターの接続
 DOSか?ウィンドウズか?
 新システムで使える計測ソフト
 ARCシステム
 充電式のトランスポンダーも進化
 トランスポンダーの搭載位置
 AMB新システム設置サーキット一覧表
 チャージポンダーの使用時間
 ウォーッ!紙が・・・なんでこんなの印刷されるの?プラクティクス(10/18)
 

1/1000秒の真実(たかが1/1000されど1/1000)
 旧20台用システム(黒いトランスポンダー)でラップタイムを計測するとき、精度は1/100秒、つまり19秒11とか18秒72という感じで、秒以下の数字2桁が表示されていました。
 実用上は問題がないような気がしますが、トップドライバーが集まる大会では、同タイムが複数記録され、No1タイムで順位がつけられず、更にNo2タイム、No3タイムの結果により総合順位を出すという場合があるわけです。
 また、旧システムはトランスポンダーから発信される電波を路面に埋め込まれたアンテナ(ループ)が感知した時点が、コントロールラインの通過として認識されるため、個々のトランスポンダーの電波の強弱、マシンのスピード等の条件により、おおむねコントロールライン周辺を通過した時が、タイムカウントタイミングとなっていました。
 これに対し、新システムでは7桁のIDを搭載したトランスポンダー(ダイレクト、チャージとも)は1秒間に1000回の信号を発信し、そのうちのコントロールライン上においてもっとも正確な1/1000秒のタイミングを検出し、そのデータをパソコンにレコードとして送るということで、従来方式に比べ、はるかに正確なタイム計測を可能にしているということだそうです。
 ラジコンレースごときで、このような精度は必要なしという考えもあるでしょうが、予選・決勝レースを含め、コントロールラインを2台同時にゴールした場合、本当にどちらのマシンが早かったのかの判定は正確に越したことはないと思います。
 ちなみにF1等の実車レースで使用されるシステム(AMB-PRO)では1/10000秒の信号が処理がされているそうです
ダイレクト・トランスポンダー
信号発信のための電流をRCカーの電源から直接供給するため、ダイレクトポンダーと呼ぶそうです
希望小売価格6500円(税別)
注 : 2007/01より税込み\15800となっています

サポートはオランダ?川崎
 旧システムは主に、外国と取引のある日本のRCメーカがいわば中継ぎのような形で、AMB製品をあつかっていました、また中には個人的に輸入する場合もあったようです。
 一度導入してしまえば、壊れることはほとんどなく、トランスポンダーのニッカド電池の交換ぐらいのトラブルがあるだけでした。
 そんなわけで、直接AMB社とコンタクトする必要もなく、まったく不便は感じませんでしたが、AMB社によると、日本の市場は大きくやはり力(チカラ)をいれなければということで、新たに日本人スタッフが採用されました。
 そのスタッフとは、神奈川県川崎市出身の河合哲伸氏で、オランダAMB社で研修をおえた後、帰国し川崎市に事務所を構えています。
 いままで、言葉の障害故に、どうしてもAMBに関する情報については、一歩ひいてしまう場合がありましたが、わからないことがあれば国内ですべて解決します。
 また、ダイレクト・チャージのポンダーが壊れたらどうするのか?という問い合わせを多数うけますが、これらの製品には4年の保証がついており、最速で保証依頼をするには、郵送でオランダAMB社まで送れば、一週間程度で帰ってきます。
 ちなみにダイレクトポンダーの破損は、発売以来まったくないとのことでしたが、先月当社、レーシングスピードゥエイで購入いただいた方のダイレクトポンダーが計測不能となり、REPAIR POMDERと封筒に入れオランダに送ったところ(送料110円)7日ほどで新品のポンダーが返送されてきました。(世界でただ一個の修理?????)
 これぐらいのレスポンスなら、国内メーカーに無線機の修理をだすのとかわらないですね・・!

トランスポンダーはいつもつけっぱなし
 レースはもちろん、練習でもトランスポンダーは常に車載状態です。
 練習の際は、AMB社のプラクティクスというソフトにより、トランスポンダーを搭載し、コントロールラインを通過した全てのラップタイムが記録され、練習時の友達(ストップウォッチャー?)はいりません。
 また、同じくAMB社のスパークという計測ソフトを使用すれば、トランスポンダーIDが全てのドライバーに割当てられるので、いままで常識だった、主催者からトランスポンダーを借りて、自分のヒートが終了しても返却する必要がないので、ウルトラスムースなレース進行が可能となりました!
殆どの選手はRCメカと同感覚で搭載しっぱなしです

新システムは365日稼動(計測ソフトプラクティクス)
 従来のオートラップシステムはレースでの使用を前提にしており、どちらかというと、様々な計測ソフトもレース志向でした。
 したがって、1ヒートあたりのエントリーが最大20名に制限されたり、計測結果の集計方法も、周回・ベストラップ方式で、またこれらデータ処理方法はあくまでもそのヒートに参加した選手が対象であり、個人のデータを随時記録するというものではありませんでした。
 ところが、その名も 練習=プラクティクス というAMB社のソフトは、計測者のデータを個人別に表示でき、しかも全てのコントロールライン通過時間(例えば午前11:12.39.125とか、午後15:35.59.779という具合)を、ラップタイムを記録した時間=いわゆる「パッシングタイム」としてラップタイムに対応して、同時に記録されます。
 この機能により、たとえば、11時10分ごろ走ったセットの時は、このウィングはこの状態だった・・とか3時半にダンパーを変えたら、こんな結果になったとかあとからチェックできるわけです(もちろん計測直後にパソコンの画面ですぐに確認できますしまたその都度の印刷も可能です)
 表示画面は、いたってシンプルで、ソフトを開くと、コンペティター、パッシング、リザルト、ラップの4っつの画面により構成されます。

以下各画面の説明

 コンペティター画面は、参加選手の情報を一覧する画面で、No(クラブナンバー等)氏名、国籍、クラス、トランポIDが表示されます。
 国籍の欄は使用する環境により性別、カテゴリー等適宜読み替えて使用すればよいのではないでしょうか、また、クラスを入力しておけば、登録クラス毎に表示切替ができるので、沢山選手登録がある場合に、参加者の検索が簡単に行えます。

 パッシングの画面はすべての通過情報が通過順に書き込まれていきますので、普段はほとんど見ることはないのですが、ヒットが弱いとか、異常がある場合にこの画面でチェックすることがてぎます。
 ちなみに充電式のポンダーの電圧が低い場合もB(バッテリー)という警告が出て、ポンダーの状況を画面からチェックするすることもできます。

 普段、常に表示しているのがリザルトの画面でこの画面には、当日走行しているすべての選手の情報が、ベストラップ順に表示されます。
 表示項目は、ベストラップ順位、No、氏名、ベストラップ、通過回数、全ラップの平均タイム、ラップ数、最終ラップタイム、国籍、クラスの各情報です。
 この画面でも選手を選択し、情報の編集をすることが可能ですし、計測結果の印刷、計測結果の削除も行えます。

 ラップの画面は前のリザルト画面で選択した選手の個別のラップを表示することができ、ショートカットした不正なラップの取り消し等が簡単におこなえます。
 ラップの表示方法ですが、画面上のスパナのアイコンをクリックすることにより、通過情報のうち最少ラップと最大ラップの指定をすることができ、この指定に従い通過タイムを個別のヒートにまとめて表示することができます。
 現在のレーシングスピードゥエイの設定では、最少指定を14秒、最大指定を1分に設定してあります、したがって、14.001秒から59.999秒までの間のタイムが連続したラップとしてカウントされ、周回数と合計タイムが表示されます。
 つまり一分以上間をあけて、計測をはじめるとそこからラップのカウントが始まり一分以上の空白がでるまで連続して、ラップタイムの積算をします。
 設定時間でゴールを読み上げる機能はないので、自分で5分ないし8分をカウントするか、燃料もしくは、バッテリーダウンまではしりつづければ、一日何度でも、任意のタイミングで、自動的に周回レースタイムの計測ができます。(すっごく便利!)

 以上のような使い方で、通常のサーキット営業時間中は、リザルトとラップの画面を行ったり来たりという感じになります

 計測結果印刷も、選手一人一人を個別に出力でき、計測途中でも、計測終了後でも印刷OKです、また一度印刷した範囲は印刷済み範囲として認識され、次回印刷の際に印刷範囲の除外も出来ますし、全てのデータの一括印刷を選択することも可能です。

 3月末現在、福田・由留木・北出・高橋名人をはじめとするGPのエキスパートドライバーや、メーカードライバーである宮下、森田、北澤選手にも、当システムを体験いただいておりますが、使いやすさと、正確な計測結果に満足の感想をいただいております!

 このように、結構使えるプラクティクスですが、不満な点もあります、まず第一に計測結果を保存できないこと・・・(これは、イコール、データのエクスポートができないということです!)このデータが加工できれば・・結構すごいことができるのに・・と感じるのは私だけではないでしょうね〜
 また、全てのオペレーションが英語であるというのも、日本語版ウィンドゥズになれたおじさんには、少々違和感があるかもしれません(ただ、慣れてしまえばほとんど問題はないと思いますが、どなたかPCのエキスパートの方、日本語パッチソフトを作っていただけないでしょうか?
 また、AMB社に対しましても、随時改良の要望をだしておりますので、バージョンアップの際には、更に使いやすくなることが予想されます。

 以上長くなりましたが、プラクティクスの現行バージョンについてのリポートでした。 

アンテナ・コネクションBOXもそのまま使える?
 旧20システムから新システムに交換する際、気になるのがコースに設置したアンテナがそのまま使えるか?疑問を感じるコース管理者の方も多いと思います。
 純正の新ルーブ(アンテナ)を見る限り、20のシステムとはまったく違う印象ですが、AMB社に問い合わせたところループ中央の抵抗値が異なることと、アンテナコードの被覆がしっかりしたぐらいの違いで、ほとんど問題なく使用できるとのことです。
 ちなみに抵抗は旧システムで640Ω、新システムでは470Ωを推奨しています。
 実際レーシングスピードウェイでは、旧システムのアンテナ・コネクションBOX・同軸ケーブル(シールドケーブル)RS232接続用をそのまま使用(抵抗のみ470Ωに変更・ただし、この仕様のまま旧20システムでも使用)していますがまったく問題ありません。
 旧20システムでは、接続状況は、トランスポンダーのHit状況をみながら、デコーダーのダイヤルで感度調整をしますが、新システムはデコーダーとパソコンが通信した段階で、ノイズ情報として画面右下に表示されます。
 本来ノイズは0が望ましいと思いますが、ループの取りまわしや、近くにコンプレッサーや配電盤がある等の諸条件で若干のノイズは、いたしかたないようです。
 ちなみに、レーシングスピードウェイではノイズレベルは常時35〜38ぐらいで、なぜか夕方になると50を超えることもありますが、計測にはまったく問題ありません。
また旧KSCでは同様の配線仕様でノイズは0という環境です。
 早い話、このノイズは、トランスポンダーのIDを読み取る際に妨げにならなければいいそうで、読み取る際の強さ(Strength)が大事だそうで、この値が100以上あれば良いようです。
Noise表示
35を表示しています
コースサイドに散水栓BOXを利用して、設備されたループ&コネクションBOX

コネクションBOXとデコーターの接続
 新システムでは、IDの情報処理するという特性を活かし、1ラップのうちの任意の区間(F1のような区間タイムの表示)が可能となるそうです。
 区間タイム表示するための情報処理用のデコーダーを1台で行うか、或いは区間毎に複数のデコーダーを使用するか、最終調整をしているということですが、これはとりもなおさずデコーダーとパソコンの間の距離が離れるということを意味します。
 付属のケーブルでは、長さが不足することが十分に考えられるますので、接続ケーブルを何とかしなければなりません。
 旧システムでもコースと計測機器の設置場所が離れている場合、付属のケーブルでは長さが足りず、どうしたらいいか、いろいろ問いあわせたことがありましたが、実用として同軸ケーブルを使用し良端にBNCコネクターを取り付ければまったく問題なく使用できるようです。
 BNCコネクターでも、地元の千葉で売られているものは、専用の圧着工具を使用しなければならないものしか見当たらず、秋葉原の電気街で売られている、先端を半田付けして外側の部分をねじ込み圧着するタイプのものを使用しています(一個300円ぐらい)また、このタイプのコネクターは同軸ケーブルの3C・5CFVのいずれの太さも使用できるので、手に入り安いものを使用すればいいと思います。
 本来は、同軸ケーブルでもビニール被覆の内側にアルミ?の被覆がほどこされたシールドタイプのケーブルを使用すべきなのでしょうが、とりあえず、いまのところ計測に関して不都合はまったくありません。

DOSかウィンドゥズか?
 現在、国内で使用される常設オートラップカウンターは、200台ぐらい使用されていると予想されます。
 その中で、使用される計測ハードウェアは、北越電研のLダック、AMB10、AMB20、KOプロポのARC、そして今回AMB社から提案された新システムがあります。
 また、計測用の市販ソフトとしてはDOS-VのAMBソフト、MS-DOS用のアトラス、ヨコモ、ウィンドウズ版のアトラス(LC-win)ヨコモ(バイオニア)AMB(プラクティクス・スパーク)があります。
 タミヤ、フォルムも自主開発のDOS版のソフトもありますが、市販はしていないようです。
 コンピューターに詳しい方なら、計測ソフトは、やはりDOSだよなーというのが当たり前でしょうね・・・。
 やはり、PCに送り込まれた、レコード(通過情報)を処理するのに、余計なことを勝手に実行するウィンドウズは、理屈でいっても不利なのはよくわかります。
 特に現時点でも、全国で広く使用されているアトラスのDOS版の安定感はいいものです、しかし他のMS-DOSソフトがそうであるように、NECPCハードの対応年数の問題があり、特に古いマシンを使用しているレース管理者の悩みの種になっています。(MS-DOSソフトをDOS-Vに変換するソフトもあるという噂を聞いたことがありますが・・・)

 ケイチューンレーシングスピードウェイで開催された過去4度のJMRCA全日本選手権で3度、MS-DOSのマシンを使用しましたが、2度はノントラブル、しかし1度は3台のバックアップマシンを用意しておいたのにもかかわらず、本番で2台のマシンがクラッシュし、悪いことは重なるもので、その際FDのドライブも壊れてしまい、コントロールプラクティスのデータをバックアップマシンに移動できず、時間的に非常に選手の皆様に、ご迷惑をかけたことがありました。
 通常のショップレースでは、ウィンドウズ版がノントラブルで動いていたにもかかわらず、過去の実績でMS-DOSを使用して、手痛いトラブルをこうむったという感じでした。
 これに懲りて、昨年の選手権では、アトラスのウィンドウズ版を使用し、まったくノントラブルで、大会を終了することができました。
 実は、AMB社のレースソフト・スパークがリリースされる前にIDシステムの特徴を活かしたレースソフトができないものかということで、東京のソフト制作会社にレース計測製作見積を、お願いしたことがあります。(Hさん、いろいろありがとうございました)
 その中で、やはりDOSでいくか?ウィンドウズでいくか?という話になりましたが、CPUの性能が向上していることと、やはりこれだけウィンドウズが普及している現実を考えれば、ウィンドウズでいくべきでしょうという結論をだしました。
 計測データの蓄積だけであればDOSの正確さが光ると思いますが、計測データに限らず、選手のエントリー、データの加工、WEB上とのやり取りが便利に行いたいと考えれば、やはりウィンドウズが便利だと思います。
 簡単に、コピー&ペーストやドラッグ&ドロップで各種情報を移動、コピーできたり、通過記録の修正をしたりデータをエクスポートして、HTMLファイルやエクセルに貼り付けたりということを考えれば、今後計測ソフトは当分のあいだ、ウィンドウズで動くと考えざるを得ないと考えています。

新システムで使える計測ソフト
 現在、AMBitの新システムに完全対応しているのは、AMB社のスパーク1だけです。
 アトラスのウィンドゥズ版のソフトでは7桁IDの下1桁のみ読めるそうなので、とりあえずチャージ・もしくは、ダイレクトポンダーの下1桁が1〜0番までのものを用意すれば、旧10台システムと同様のレースを実行することが可能です。
 しかし、このような使用環境では旧10台計測システムとなんら変わりないため、現実的な選択とはいえないでしょう。
 1昨年来、AMBでは、旧10・20台システムの製造はしないということで、レース計測システムを購入するには、IDシステムを購入しなければならないということで、日本国内において、数セットが、7桁IDナンバーの末尾1〜0のチャージのポンダーセットならびにアトラスのソフトがセットで販売されたようです。
 折角、20万台のマシンの計測が可能なIDシステムですから、この利点を十分に生かす方向で、計測装置の設置を考えたほうが得策と考えられます。
 ヨコモのウィンドウズ版は、テストしていませんが、おそらく下一桁は読めると思われますので、アトラスのLCwinと同様な使い方はできるものと予想されます?

ARCシステム
 コースオーナーの方や、またユーザーの方からも問い合わせが多いのが、KOプロポのARCシステムとAMBのマイポンダーはどこが違うんだ?ということでしょうか・・
 ARCシステムは受信機からもれる周波数(クリスタル)を、コースに埋め込まれたアンテナで受信し、受信タイミングをパソコンに蓄積するシステムです。
 超小型ラジコンカーのミニッツレーサーの開発と同時に開発されたシステムで、受信機の情報を読み取るということで、トランスポンダーを特別に搭載しなくても、ただRCカーがアンテナの上を通過すれば、タイム計測が可能です、
 ただし、読み取る情報が周波数ですから、同時に走れませんが、同一の周波数をもつユーザーが複数いた場合、どの記録が誰のものか?という特定は、若干難しいし、煩雑といえると思います。
 また、クリスタル(受信機のメーカー)のコンディションにより安定した受信環境が得られにくいケースがあることも事実で、それならということで、本来、積む必要がなかったはずのトランスポンダー(クリスタル)を積むように改良されてきたという開発の経緯があります。
 RCカー搭載用のトランポ(クリスタル)はそれなりの大きさもあり、AMBのダイレクトポンダーとほぼ同じ大きさですが、同システムで計測可能なタミヤのダンガンレーサーに搭載するトランポ(チップ)は非常に小型のものを実現しています。
 また、RCカー用のトランポは、受信機や送信機モジュールに使用するクリスタルと似ているもの(といっても無線機には使用できない)を使用しているので、クリスタルを差し替えることにより、トランスポンダーの番号を変えることが可能できます。
 クリスタルとホルダーで1セットとなり、AMBのダイレクトポンダーと同様に受信機の空きチャンネルにさすか、2又コードで接続します。
 セット価格は1500円、差し替え用クリスタル単体の値段は1個1200円ですから、AMBのダイレクトポンダーの6500円に比べると非常に安く手に入れることができます。
 現在RCカー用として20種類のクリスタルが用意されており、ユーザーは適宜差し替えて計測するという感じの使用方法です。
 拡張の可能性とすれば、ARCの本体に34枚までの基板が取り付けられるスロットがあるようなので、理論的にはMAX34種類の電波を認識できるとのことです(本体の改造が必要)
 運用するソフトは、毎日計測用としてKOプロポ製のARCがAMBのプラクティクスと同じような位置付けで、レース時はヨコモ、もしくはアトラスのウィンドウズ版のソフトが使用できます。
 現在数十セットが各地のサーキットで使用されていますが、評価も様々で、ユーザーに対しトランスポンダーを100個以上販売したというコースもありますし、また昨年、北海道で行われた、耐久レースで使用された際、トップのマシンがフェンスにヒットし搭載されたトランスポンダークリスタルが破損してしまったことが原因で、実際はトップをキープしていたが、計測できず、やむなく順位を下げて着順を決定したそうです。
 また、アンテナを設置するロケーションによっては、ノイズの影響を受けることがあり、あるサーキットではコースサイドのエアコンプレッサーの起動時のノイズが原因での、誤動作が認められたという話がありました。
 また、現在電動RCカーのメッカ、谷田部アリーナでも毎日稼動していますし、本年度の1/8GPレーシング・カー全日本選手権会場のBOSSスピードでも土日に限り、ARCを使用して計測サービスを行っているそうです、ただし先日のJRCC開催時、101森田氏に本年度の1/8全日本選手権での計測機器の予定を聞いたところ、長年の実績でAMB20システムを予定しているそうです。 

充電式のトランスポンダーも進化(LEDでお知らせ)
 多くのサードパーティーから大きさと、重さを再現した「ダミートランスポンダー」が発売されていますが、この「ダミー」の本家おおもと、オリジナルのAMBトランスポンダーのアウターケースも、長年親しまれた黒色から、ダイレクトトランポと同じ色のピンクがかったオレンジ色にに変更されました。(たぶん材質はおなじエンジニアプラスチック)
 もちろん中身は20台用のものと異なり、ダイレクトポンダーと同様の7桁IDを発信しています。
 また充電式内蔵電池もニッカドからニッケル水素へと変更されたため、使用可能時間が長くなり満充電で2日あまりは使えるようです。
 従来の黒いトランスポンダーは、チャージ用トランポホルダーで充電しているあいだは、LEDが点灯し充電中であるということを表示していましたが、新ポンダーでは充電中は赤いLEDが点灯し満充電になって充電がトリクルの状態になると、赤の点灯に変わり、緑のLEDが点灯します。
 また、通電を中止した時点で緑のLEDが点滅しIDを発信していることを示し、さらに充電池の容量が少なくなると、赤いLEDが点灯し充電しなければならないことを知らせます。
 また、電池の容量が不足した時点で、計測ソフトの通過情報に電池容量が少ないと、赤いセルに白抜きのという表示が現れますので、ソフトの表示画面でもバッテリーの状況を確認することができます。
 黒からピンクで劇的な変化をとげたわけです。
 ただし、アウターケースの強度がとくに強化されたわけでないようで、特にカーボンのトランポホルダーでがっちりとりつけられた場合、意外なクラッシュで簡単に首がもげるようです。
 当社の新ポンダーも今年1月に首がもげ、オランダAMB社に修理に出したところ、2600円の修理代がかかりました(送料別)
 トランポホルダーを取り付ける場合は、是非カイダックかナイロン・PP等のやわらかい素材でお願いします・・・ちなみに、京商のVoneRRのトランポホルダーは、チャージでもダイレクトのどちらのトランスポンダーでも簡単に取り付けられる優れものです!

トランスポンダーの搭載場所
 ダイレクトポンダーは小型・軽量ですから搭載場所を選びませんが、マシンに搭載するにあたり、いくつかの注意が必要です。
 まず、できるだけ路面とトランスポンダーの間に、障害物(カーボンデッキ・ジュラシャーシ)がないことと、ポンダーは水平に積んで、決して縦には積まないことです。
 ダイレクトポンダーからの電波は、本体の上下方向に発信されるためで、これは充電式のチャージポンダーについても同様です
 また、絶対の禁止事項としては、受信機の上にとりつけたり、じか付けでないにしても、ダイレクトポンダーの下や上に受信機があるような位置にポンダーをつけてはなりません。
 当然、ダイレクトポンダーの配線と受信機のアンテナを同時に結束することも避けましょう。
 いくら微弱といえども、電波を発信しているわけですから、ノーコンの原因となる可能性があります。
 昨年のオーストラリアでの1/8レーシング世界選手権でも、マイケルサルベンをはじめとする数名の選手が、こうしたトランスポンダー搭載情報の不足により、メカトラブルを訴えたようですが(このような選手は、チャージポンダーを搭載してレースは行われた)、AMB社でもこの事態をうけて、このようなトラブルを回避する改良をダイレクトポンダーにすでに実施済だそうです。
 ただし、改良されたといっても、できるだけトラブルを防ぐために、受信機とダイレクトポンダーは離して搭載することをおすすめします。 

チャージポンダーの使用時間
 上の方でチャージポンダーが2日くらい大丈夫と書きましたが、AMB社によりますと、満充電時の使用可能時間は公称18時間だそうです。
 18時間と48時間では大はばな差がありますがメーカーサイドとしては、確実に保証できる時間として18時間という数字を発表しているのでしょう、当社で使用しているトランスポンダーは満充電(トリクル充電)の状態で朝電源をはずし、2日の営業可能で3日目の朝になると放電しきっているという状態です。
 まぁ、いずれにせよ朝トランスポンダーを一度渡せば、返却することなく一日中選手が使用可能ということには変わりないので、安心してタイムアタックしてください!

ウォーッ!紙が・・・なんでこんなの印刷されるの?
 プラクティクスで、一日の計測を終え、いざ結果を印刷ということで -印刷OK- をクリックした場合、通常は Laptimes of: ○○というタイトルのついたA4一枚あたり約100周(98の通過記録)が印刷されます。
 しかし時々Passings List of: ○○というA4一枚あたり39周の通過記録が、Laptimes of: ○○の前に印刷されることがあることを経験したという方がいると思います。
 ラップタイムだけの印刷でいいのに、余計な紙がガンガン印刷されてしまうので「ありゃりゃ」・・・
「紙とインクがもったいないよーっ」ということになります。
 こいつを印刷しない方法はないの?ということで、AMB社・河合さんにも問い合わせたのですが???よくわからないとのことで、バグなのかなー???ということであまり気にせず、レーシング・スピードウェイでは、印刷OKポタンを押したあとプリンターの印刷枚数が不自然に多いときに、印刷中止するという方法で対処していましたが、プリンターとの通信がうまくいかずウィンドゥズがかたまってしまう(汗)・・・ことも、時にはあるわけです。
 そんなわけで「こりゃーなんともならんのか・・」とあきらめかけていたのですが、先日ある法則に気が付きました・・・
 それはパッシングの画面でStatus(計測状態)の列にヒット・ストレングス・バッテリーの項目で異常がある場合赤いセルで表示されたドライバーの計測結果を印刷しようとすると必ずPassings List of: ○○のリストが印刷されているらしいのです。
 印刷されたパッシングリストをよく読めば「ヒットやストレングスに問題のある周が何周かあります」と書いてあるので、考えればすぐわかることなのですが、思い込みとは恐ろしいものです・・・ちょっと反省・・
 とりあえず、ソフトは正常であるということははっきりしましたが、具体的に毎日の計測業務の中で、ドライバーが計測ライン上をマシンを持って歩いたり、トランポをたて積みしてヒットが弱いということも十分にありますから、そのたびに余計な紙を消費するのは、やはり環境にたいしやさしくないような気がします。
 なんとかこの機能(計測が正常ではない場合のレポートを出す)を、デフォルト(実行しない)ようにできないか?
 簡単にできます!要するにステータスの列に赤いセルを表示させなければいいわけです。
 プラクティクスの画面のスパナのアイコン General settings を開き Noise control の中のヒットとストレングスのワーニングの値を 0 もしくは限りなく 0 に近い数字に設定してみてください。
 これでどんなにヒットやストレングスの値が低くても赤く警告されることはなくなりますから、当然、Passings List of: ○○の印刷はなくなります。
 ただしチャージポンダーのローバッテリーリポートは、ユーザーがいじることは出来ないので、この場合の印刷を停止することはできませんのでご注意ください。